夏が終わると「今さら始めても…」と手が止まりがちですが、秋はむしろ"始めやすい時期"です。理由はシンプルで、次に薄着になる季節まで時間の余裕があること、そして年末年始という崩れやすい時期の前に習慣を作れること。この記事では、「冬は代謝が上がるから痩せやすい」という話をどこまで信じていいのかを公的資料で確認したうえで、厚生労働省の運動ガイドの数値をもとにした「最初の1ヶ月」の組み立て方と、寒い時期ならではの進め方を整理します。体重が何kg減るといった断定はしません。個人差が大きい前提で、再現しやすい形だけをまとめています。
「夏が終わった今」こそ始めどきだと考える3つの理由
当店でダイエットのご相談が増えるのは、春から初夏にかけてという印象があります。薄着になる時期が見えてくると、体型が気になり始めるためだと思われます。ただ、トレーナーの立場から言うと、その時期からのスタートはいちばん条件が厳しい。残り時間が少ないほど、無理のある方法を選びたくなるからです。
逆に、秋からのスタートには構造的な利点があります。
① 次の薄着の季節まで「時間の余裕」がある
10月に始めると、次に薄着になる翌年6月頃までおよそ8ヶ月あります。この余裕が何に効くかというと、「1ヶ月で何kg落とす」という発想から離れられることです。
期間に余裕がないほど、食事を極端に減らす・短期間で詰め込む、といった選択に傾きがちです。そうしたやり方は体重の数字こそ動きやすい一方で、戻りやすさとセットになりがちで、続けること自体がしんどくなります。8ヶ月という持ち時間があれば、週あたりの負荷を上げずに進められます。
期間の目安そのものについては、パーソナルジムで何ヶ月で痩せる?目的別の期間イメージと成功のコツで目的別に整理しています。あわせて読むと、逆算のイメージが掴みやすいはずです。
② 年末年始の「崩れやすい時期」の前に、習慣を作れる
10月から始めると、年末年始までに約3ヶ月あります。ここが地味に大きいところです。
忘年会・帰省・正月と、食事のペースが乱れやすいイベントが重なる時期に、何も習慣がない状態で突入するのと、すでに「週に何回動く」「こういう時はこう食べる」という型がある状態で迎えるのとでは、年明けの立ち位置がまったく変わります。
年末年始から始めようとすると、いちばん条件の悪い時期にスタートを切ることになります。先に土台を作っておく、という意味で10月スタートは理にかなっています。
③ 体型が服で隠れる時期だからこそ、記録で進められる
秋冬は厚着で体型が見えにくくなるため、「見た目の変化」をモチベーションにしづらい季節です。これは一見デメリットですが、裏を返せば見た目に一喜一憂せず、淡々と積み上げやすい時期でもあります。
体重・食事内容・トレーニングの記録といった「数字」で進捗を見る習慣は、この時期に作っておくと後が楽になります。記録が続かない方は、食事管理が続かない3つの理由と解決策で、負担を減らす記録の仕方をまとめています。
「冬は基礎代謝が上がるから痩せやすい」は本当?
秋冬ダイエットの話題で必ず出てくるのが、「寒いと体温を保つためにエネルギーを使うから、冬は基礎代謝が上がって痩せやすい」という説明です。
この記事を書くにあたって、厚生労働省の健康情報サイト(e-ヘルスネット/健康日本21アクション支援システム)のエネルギー代謝に関する解説を確認しましたが、季節や気温によって基礎代謝量が変動するという記述は見当たりませんでした。そのため当記事では「冬は代謝が上がるので痩せやすい」という前提は採用しません。そう言い切れる公的な根拠を、こちらで確認できなかったためです。
期待をあおる話ではなくて恐縮ですが、季節に理由を求めないほうが結果的に話が早くなります。
自分で動かせるのは「どの部分」か
同サイトの「身体活動とエネルギー代謝」では、1日の総エネルギー消費量の内訳が次のように示されています。
| 内訳 | 総エネルギー消費量に占める割合 | 性質 |
|---|---|---|
| 基礎代謝量 | 約60% | 体格に依存する |
| 身体活動量 | 約30% | 日々の動き方で変わる |
| 食事誘発性熱産生 | 約10% | 食事摂取量に依存する |
出典:厚生労働省 e-ヘルスネット(健康日本21アクション支援システム)「身体活動とエネルギー代謝」。割合は標準的な身体活動レベルの人の24時間相当の目安として示されているものです。
いちばん大きいのは基礎代謝量ですが、これは体格に依存するもので、短期間で都合よく動かせる部分ではありません。一方で身体活動量の約30%は、今日からの行動で変えられる領域です。「季節のおかげで痩せる」ではなく、「この30%をどう使うか」で考えるほうが、取り組みとして現実的です。
公的な目安から逆算する「最初の1ヶ月」
では、どれくらい動けばいいのか。ここは感覚ではなく、公的な推奨量を出発点にします。厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」の成人版では、次の内容が推奨されています。
| 項目 | 推奨されている内容 |
|---|---|
| 身体活動 | 強度が3メッツ以上の身体活動を週23メッツ・時以上。歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分以上(1日約8,000歩以上に相当) |
| 運動 | 強度が3メッツ以上の運動を週4メッツ・時以上。息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上 |
| 筋力トレーニング | 週2〜3日行うことを推奨 |
| 座位行動 | 座りっぱなしの時間が長くなりすぎないように注意する |
出典:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」推奨事項(成人)。同ガイドには「個人差等を踏まえ、強度や量を調整し、可能なものから取り組む。今よりも少しでも多く身体を動かす。」という注記があります。
いきなり基準に合わせなくていい
この数字を見ると「全然足りていない」と感じる方が多いと思います。実際、厚生労働省「令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要」では、20歳以上の1日の歩数の平均値は7,071歩(男性7,763歩・女性6,495歩)でした。20〜64歳に限ると男性8,564歩・女性7,287歩です。また、運動習慣のある者(1回30分以上の運動を週2回以上、1年以上継続している人)の割合は34.6%で、男女とも30〜40歳代で低くなっています。
つまり、推奨量に届いていない人のほうが多数派です。ガイド自身も「可能なものから取り組む」「今よりも少しでも多く」と書いている通り、最初の1ヶ月は基準の達成ではなく、今の自分より少し増やすことに置くのが現実的です。
最初の1ヶ月の組み立て方(一例)
- 筋力トレーニング:週2日から固定する。公的な推奨は週2〜3日なので、週2日なら月8回、週3日なら月12回のペースです。まずは下限の週2日を、曜日ごと固定してしまうほうが続きます
- 歩数:今の自分+1,000歩を目標にする。いきなり8,000歩を目指すより、現状値から積み上げるほうが挫折しにくい
- 座りっぱなしを切る。デスクワークの方は、1時間に1回立つだけでも「座位行動が長くなりすぎない」側に寄せられます
- 食事は1つだけ変える。全部を変えようとせず、「夜の主食量」か「間食」のどちらか1つから
トレーニングの頻度と変化の関係については、パーソナルトレーニングは何回で効果が出る?でより詳しく扱っています。
10月スタートで逆算すると、どんな流れになるか
秋に始めるメリットは「逆算できること」です。10月に開始した場合の、ざっくりとした流れを置いておきます。体重の増減幅は個人差が非常に大きいため、ここでは各時期に何を狙うかだけを示します。
| 時期 | 狙い | やること |
|---|---|---|
| 10月(1ヶ月目) | 土台づくり | トレーニングの曜日を固定。記録の習慣を作る。食事は1項目だけ変更 |
| 11〜12月(2〜3ヶ月目) | 定着と微調整 | フォームが安定してくる時期。負荷の上げ方を調整。食事の「型」を決める |
| 12月下旬〜1月上旬 | 増やさない期間 | 落とすことより、頻度を落としすぎないことを優先。外食・飲み会の選び方を決めておく |
| 1〜3月 | 積み上げ | 変化が鈍く感じやすい時期。数字が動かなくても記録と頻度を維持する |
| 4〜6月 | 仕上げと維持 | 薄着の季節へ。急がず、戻りにくい形に落ち着かせる |
※ 時期ごとの進み方には個人差があります。体調・生活リズム・運動歴によって必要な期間は変わるため、あくまで組み立ての一例としてご覧ください。
1〜3月あたりは、順調だった数字が止まったように感じやすいタイミングです。これは珍しいことではないので、仕組みを知っておくと動揺せずに済みます。詳しくはダイエットの停滞期はなぜ起きる?抜け出し方をご覧ください。
寒い時期に始めるときの実践ポイント
秋冬スタートで実際に差が出るのは、理論よりも運用面です。寒い時期ならではの注意点を整理します。
① ウォームアップを省かない
厚生労働省の「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」には、「ある程度の強度の運動を行う際には、ウォームアップ(準備運動)を必ず行うようにしましょう」と明記されています。気温が下がると体が動きにくく感じる、という声は現場でも少なくありません。寒い時期ほど、準備運動の時間を削らないようにしてください。
② 終わりのクールダウンも入れる
同じ資料では、運動後に5〜10分ほどのクールダウン(整理運動)として低・中強度の動的運動を続けることが、疲労回復の促進につながると説明されています。「終わったらすぐ帰る」より、数分使って整えてから出るほうが翌日が楽になりやすい、ということです。
③ 服装は「脱げる」重ね着で
これは公的な基準の話ではなく運用上の工夫ですが、行き帰りは暖かく、トレーニング中は体温が上がるため、前が開けられる上着+半袖や薄手の長袖という組み合わせが扱いやすいです。厚手1枚だと、動き始めてから調整ができません。
④ 体調の異変を感じたら中止する
同資料では、運動中に胸痛・動悸・めまいやふらつき・強い空腹感やふるえ・いつもと違う強い疲れ・関節や筋肉の強い痛み・冷や汗などの異変を感じたら、直ちに運動を中止するよう示されています。寒い時期は体調を崩しやすい方もいるため、「今日は無理をしない」という判断を取りやすくしておくことも、続けるための条件です。
年末年始をどう越えるか
秋スタートで最初に訪れる山場が年末年始です。ここでの考え方はひとつだけで、「落とす」ではなく「増やさないで通過する」に切り替えることです。
忘年会や帰省が続く時期に減量ペースを維持しようとすると、ほぼ確実にどこかで無理が出ます。それよりも、
- トレーニングの頻度を落としすぎない(週2回を週1回にはしても、ゼロにはしない)
- イベントのある日は選び方を決めておき、その前後の日で整える
- 食べ過ぎた日があっても、記録だけは止めない
という運用のほうが、1月以降に戻しやすくなります。1日の食べ過ぎそのものより、そこから数週間ペースが戻らないことのほうが影響が大きい、というのが現場での実感です。
外食・飲み会での具体的な選び方は、外食・コンビニで太らない食べ方にまとめています。年末前に一度目を通しておくと判断が早くなります。
メヲダス 五反田店でのサポート
「何から始めればいいかわからない」「今の自分の活動量がどれくらいか把握できていない」という段階からのご相談が、この時期はとくに多くなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 立地 | 五反田駅(JR山手線・東急池上線・都営浅草線)徒歩2分 |
| 環境 | 完全個室。人目を気にせずトレーニングできます |
| 営業時間 | 8:00〜23:00(仕事前・仕事帰りのどちらにも対応) |
| 担当 | NSCA認定トレーナー |
| 料金 | 30分コース ¥4,000〜/60分コース ¥7,500〜(税込) |
| 体験 | 体験トレーニング(カウンセリング含む60分)は無料 |
| 所在地 | 東京都品川区西五反田2-18-3 グレイス五反田519号室 |
寒い時期に続けやすいかどうかは、「通う距離」と「予約の取りやすさ」でかなり決まります。駅から近いこと、朝と夜のどちらでも通えることは、冬場にこそ効いてくる条件です。
よくある質問
秋冬は本当に痩せやすい季節なんですか?▼
運動経験がまったくないのですが、今から始めても間に合いますか?▼
週に何回トレーニングすればいいですか?▼
年末年始は休んだほうがいいですか?▼
寒いと体が硬く感じるのですが、気をつけることはありますか?▼
まとめ
秋からのスタートについて、要点を整理します。
- 10月に始めると、次に薄着になる時期まで約8ヶ月。短期で詰め込まずに進められる
- 年末年始まで約3ヶ月あるため、崩れやすい時期の前に習慣を作れる
- 「冬は基礎代謝が上がるから痩せやすい」は、公的資料で確認できなかったため、当記事では前提にしていない
- 総エネルギー消費量の内訳は基礎代謝量 約60%・身体活動量 約30%・食事誘発性熱産生 約10%。自分で動かせるのは身体活動量の部分
- 公的な推奨は、歩行等を1日60分以上(約8,000歩以上)、筋力トレーニングを週2〜3日。ただしガイド自身が「可能なものから取り組む」としている
- 実際の20歳以上の歩数平均は7,071歩、運動習慣のある人は34.6%。推奨に届いていない人のほうが多数派
- 寒い時期はウォームアップとクールダウン(5〜10分)を省かない。体調に異変を感じたら中止する
- 年末年始は「落とす」より「増やさないで通過する」
「自分の今の活動量からだと、何をどれだけ増やせばいいのか」を知りたい方は、メヲダス 五反田店の無料体験(60分・カウンセリング含む)でご相談ください。入会の強制は一切ありません。秋のうちに型を作っておくと、年末年始の過ごし方も変わります。
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」推奨事項(成人)/健康日本21アクション支援システム
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/exercise/s-00-002.html - 厚生労働省 e-ヘルスネット(健康日本21アクション支援システム)「身体活動とエネルギー代謝」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/exercise/s-02-003.html - 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」情報シート:身体活動・運動を安全に行うためのポイント
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/exercise/s-00-008.html - 厚生労働省「令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要」(第5章 身体活動・運動及び睡眠に関する状況)
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001603146.pdf
※ 本記事は運動・生活習慣に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療を目的とするものではありません。体調や持病に不安のある方は、必ずかかりつけの医師にご相談ください。